中は全部DIY!?進化し続けている箱型のおうち
今回訪ねたのは米倉さんご夫婦と娘さんの住むお宅。「自分たちの理想のお家を安く作りたくて、建築士さんに設計や構造だけ頼んで、家の箱だけ作ってもらってからは内装を自分たちで作りました」というツワモノなお二人。旦那さんはミュージシャン、奥様はステンドグラスの作家さんのため、お二人の作業場を確保するために、まずは建物を3分割して住居・スタジオ・アトリエの空間を作ってもらったそう。お話を伺えば伺うほど、謎が深まるので、DIYを始めて今年で8年目だというご自宅を、早速拝見してみましょう。
まずは、建築士さんが設計した真っ白な四角いお家を建築業者さんが建てました。
車通りがそれなりにあるので、外からの視線を気にせずに明るい光を取り込めるようにと
この四角の建物の中心には大きな窓のついた中庭テラスがあるので中はとても明るい設計になっています。
夏に南風が入るよう、玄関引戸の内側に後付した手づくり網戸(引き戸)です。
SPFの木材を組んで枠組みを作り、ヨシダフィッシュファームズで購入した
ガーデニング用のアイアンをはめ込み、網戸を貼って扉を作ったそうです。
扉の底辺には滑車を付け、床面にはレールを付けて扉を開けやすくしていました。
先ほどの玄関の写真の左手に見えた扉のアイアンも
実は棚を作る際に使用される金具を2つ組合せて柄を作ったそうです。
折角だからと、ガラス窓はスライドさせて開けられるようにしていました。
どんな場所にも遊び心満載で素敵ですね!
左側のガラスは、奥様の手作りです。
こちらは建物が建った当初の状態で「新築を作った!」というイメージが無かったそうです。
写真の娘さんが塗っているのは漆喰塗りをするためのベース作り中で
まずは、石膏ボードにファイバーテープという直接ボード目地部に貼ることができる
ガラス繊維製のテープを貼り、更にパテを塗ってからフラットになるようやすりで削ります。
この時、ものすごい粉が出るそうなのでご注意ください。
この行程で壁面がフラットになってから、ようやく漆喰塗りがスタートするのです。
続いてお風呂場チェックです。なんと、ガラスのタイルを貼っていらっしゃしました!
よく、バーの壁面などで使用されているそうですが、生で見ると透き通っていてとても美しかったです。
お風呂場の床面で使用した石のタイルは、普通は門などで使われているものだそうです。
このように、自分好みの好きなタイルを自由に貼れるのもDIYの醍醐味ですね!
なんと、お風呂場の扉も手作りだそうです。
「ないなら作ろう、もし傷んでもすぐ作れるし…」と1万円程度で扉は制作されたそうです。
こちらのシンクは、TOTOに問い合わせて取り寄せた実験用シンクだそうです。
浴室やキッチンのシンクは、サンワコーポレーションのショールームで直接見て選んできたそうです。
洗面ボウルに、洗面台など水回りの商品展示も充実しており、
フローリングやタイルの展示コーナーは、
自然光のもとで実際の環境に近い見え方でチェック出来るみたいですよ。
インターネットでの材料を購入するのはとっても便利ですが、
やっぱり一度はちゃんと目で見て納得してから購入したいですよね!
旦那さんのスタジオは夜でも音の大きさを気にせず演奏出来るよう
お家の中心の半地下にあり、セルロースファイバーという素材を
業者さんに吹き込んでもらった天井に、防音パネルを貼り、
床も自分たちで防振のために上げ床にし、壁にも防音パネルを貼って仕上げたようです。
音は、重いモノ・軽いモノ・重いモノ…の順に組み合わせると防音になるんだとか。
様々な楽器と共に、DIY用品も置いてあるとっても素敵な空間は
半地下であることから、夏は涼しく冬は暖かく過ごせて快適らしいです。
お家の3分の1の空間であるコチラの空間は奥様のアトリエ。
もともとは吹き抜けだったでそうですが
「2階の空間がほしいよね」という柔軟すぎる発想により
専門家に相談して柱・床・階段を作ってもらい、
その後、部屋の仕切りや家具、ドアはご自身でつくり、
2階を仕上げたそうです。
こちらが出来上がった2階の空間です。テーブルや家具も
「ピッタリサイズなものがほしかったから」と全てDIY。
娘さんのお部屋にあるベッドは
「サプライズでプレゼントがしたくて、娘が学校に行ってる間に作ったの」
とおっしゃっていました。なんという作業の早さ!驚愕です。
これらの棚は「浮いているようみ見せたい」という旦那さんのご意向で
棚の壁面を建物の躯体に打ち付けて白く塗ったりするなど多くの工夫がされています。
看板の無い完全予約制のユラリトさんのショップはこちらのサイトでも細かくご紹介されています。
お店へ遊びに行ってみたい方は【yurarito792@hotmail.co.jp】までご連絡してみてくださいね!
外からの視線は気にせず、中は開放的にしたいと、
どこからでも空が見えるよう全ての部屋に大きな窓がありました。
お二人の創造性が響きあい進化し続けるお家のご紹介でした。
いかがでしたでしょうか?実は米倉さんご夫婦はDIY初心者だったそうです。
ただ、設計をお願いした建築士さんがあまりに簡単そうに「出来るよ」と言うので
DIYを始めたことがきっかけだったそうです。
「絶対に梁は壊してはいけない」というルールさえ守れば何してもいいんだ!
とわかってからは、プロのアドバイスを聞きつつ理想の空間を作るのがどんどん楽しくなっていき
作れば作る程愛着の持てる家になっているそうですが、まだまだDIYは進行中だそうです。
植物と同じように家も育てていくものなのかもしれませんね。
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