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シンプルながらもこだわりが詰まったお店!「奈央屋」

いちょう並木が綺麗な甲州街道にある可愛い外観の奈央屋さん

いちょう並木が綺麗な甲州街道にある可愛い外観の奈央屋さん

JR西八王子駅北口より甲州街道に出て高尾方面に少し歩くと、銀杏並木沿いに黄色のカーテンがかかったネパールカレー「奈央屋」があります。こちらでは、奈央さんが丹精込めて作ったキーマカレーやチキンカレーなど、美味しいネパールカレーが500円でいただくことができるので、いつもカウンターは奈央さんのカレーファンでいっぱいです。また、店内で行われている様々な作家さんによる作品展示も、お客さんに喜ばれています。
店主の奈央さんにとって、カレーを作ることは「寝ることと同じくらい生活の中で普通のこと」だそうで、なんと大学生の時にこちらのお店を作ってしまったのだとか。手元には4万円しかなかったそうですが、友達に手伝ってもらって、スケルトン(店内になにもない状態)からDIYでお店を作ったのだそうです。当時大学生だった小柄でパワフルな奈央さんのお店、奈央屋はどのように産まれたのでしょうか?

いつもおいしいカレーと、楽しいお話を聞かせてくれるキュートな奈央さん

いつもおいしいカレーと、楽しいお話を聞かせてくれるキュートな奈央さん

ーーなにがきっかけでお店を始めようと思ったのですか?

私は子供の頃からカレーが大好きで、スパイスから作るカレーも高校生の頃から作っていました。大学3年生の時にもともと大好きだったネパールへ旅行に行ったのですが、そこで大きな衝撃を受けて、すぐにでもお店をやりたくなってしまい、いろいろな人に相談しながら、大学4年生の時にお店を始めることにしました。
ネパールってファミリー企業と言われても家族4人で経営していたりして、会社と呼ばれるものが少なくて、みんな得意なことを仕事にしているんです。例えば晴れた日は路上でポップコーン屋さんをしていた人が、雨の日は屋根のある部屋で宝石を販売していたり、その日によって自分の得意なことを仕事にしていたんですよね。あぁ、会社がないと仕事ってこんなにも工夫をする余地があるんだなってことにあこがれて、自分でお店を始めることにしました。

ーーもともと、こちらはどのような物件だったのでしょうか?

この場所は、信玄餅屋さんだったらしいのですが、私が来た時は既に何もないスケルトンの状態だったので、ゼロから色々と作ることになりました。

ーー当時大学生にも関わらず、どのようにしてお店作りをスタートさせたのですか?

たまたま「手先の器用な友達を紹介してあげる」と、同郷で多摩美術大学に通っていたふみくんを紹介してもらったり、当時飲み仲間だった友人で建築家の東宮さんに、どんなお店にしようかという相談にのってもらって、彼らに手伝ってもらいながらスタートさせました。この棚も東宮さんに描いてもらった図面を元に、橋本にあるロイヤルホームセンターに行って木材を切ってもらって作りました。カウンターの板は知り合いからもらうことができたので、その板を使って手作りすることにしました。東宮さんって、どんなお店に行ってもカウンターの高さを測っちゃうような人だったので、カウンターの高さはお任せしました。

広めのカウンターのおしゃれな店内

広めのカウンターのおしゃれな店内

ーーブルーの椅子も可愛いですね。

ありがとうございます。カバーはお母さんが作ってくれて、椅子はふみくんが作ってくれました。メキシコの雑貨にあるような色で可愛いですよね。ネパールって、当時はまだペンキの色数もあまりなかったみたいで、どこの家に行っても玄関がこのブルーだったんですよ。それで、このブルーにしたいなぁと思ってて、現場でおもむろにブルーに塗ったらみんな唖然とした顔をしていて(笑)実はみんなの中では全体的にナチュラルなイメージで仕上げよう、っていうのがあったらしいんです。しかも「色は3色以上塗るとダサくなる。ブルーと木の色と白を使ったらこれ以上使えないじゃないか」って怒られて(笑)でも結果的にはブルーが映えて可愛いくなったから満足なんですけどね。

奈央さんのアイデアで塗装された組み立て式のターコイズブルーの椅子

奈央さんのアイデアで塗装された組み立て式のターコイズブルーの椅子

お客さんを怪我させちゃいけないと思って、カウンターや建具などは大工のタテオさんにお願いしたのですが、「何も知らないと舐められるから色々と知っておいたほうがいい」とアドバイスされて、1尺は何cmだとかよく使うような大工用語は勉強して色々と覚えておきました。電気の配線は、たまたまカウンターの上にライトのコンセントがあったのでそのまま使いましたが、水道やガスなど専門的な技術のいる部分に関しては、タテオさんの友達にお願いしてやってもらえたので助かりました。
ただ、お金がないんだから作っている期間の家賃が極力かからないように、出来るだけ早く完成させないといけませんでした。私が学校から帰ってくるとタテオさんとふみくんと東宮さんとであれこれ進めてくれていたのですが、テイクアウト用の扉を作りたかったり、扉を木製にしようと思っていたりしたのですが「木は曲がるからダメだ」「早く決めなきゃ施工が進まない」と大工のタテオさんに怒られて色々と断念することもありました。でも、おかげでたった1ヶ月でお店は完成しちゃいました。

ーー1ヶ月でお店ができちゃったのですか︎早いですね︎

ふみくんは多摩美術大学のサッカー部だったので、友達をいっぱい連れてきてくれて、みんながすごく手伝ってくれたんです。彼はたしか彫刻を専攻していたと思ったのですが、看板の絵も描いてくれたし、このクーラーのカバーもふみくんが作ってくれました。すごい器用ですよね。外のレリーフも同じデザインで彫ってくれました。入口も大きな段差だったので、みんなでセメントを塗って階段を作りました。私も「こんなイメージのお店にしたい」などのイメージはなかったのですが、東宮さんがミニマリズムというか、シンプルで後からどうにでも作り変えることの出来るデザインが好きな方だったので、色々と集めていくうちにこんな感じになりました。最初は100円均一で買ったコップとか、必要最低限の もので始めたんですが、お金をためたら良いお鍋を買おうって、欲しかった備品が少しずつ揃っていくのが嬉しくて、お店をやっていく上でのモチベーションにもなっています。

毎回訪れるたびに、可愛い小物や食器が増えているカウンター奥の棚

毎回訪れるたびに、可愛い小物や食器が増えているカウンター奥の棚

ーーこの場所にしてよかった点などあれば教えて下さい。

もともと、東京に来てから最初に住んだ街だったこともあって、お店をやるなら西八王子にしようと決めていました。秋になるといちょう並木もとても綺麗に色付きますし、ちょうど西八王子駅から図書館に行く間にお店があるので、本が好きでゆったりとした時間が好きな方がお店にもいらして下さるので、とても居心地が良いです。

クーラーの目隠しも素敵

クーラーの目隠しも素敵

ーーこれからのDIYの展開などもあれば教えていただけますか?

今もDIYはしていて、壁の色の変わっているところは7年前にペンキで塗ったトコですし、壁面の白いモザイクタイルは最近デットストックだったタイルを取り寄せて貼り付けました。色の変わっているところは、その見本帳から剥がして貼ったんです(笑)
それから、今ちょうど引っ越したばかりの自宅もDIYで作っていて、ヤフオクで落とした、エステで使われていたようなサウナにもなるお風呂場を取り付けたりしています。奈央屋の2階も、DIYで古着屋さんをやろうって友達が、コツコツとお店を作っているところなんです。今はまだお見せ出来ませんが、完成したら是非遊びにいらしてくださいね。

ネパールカレー 奈央屋
東京都八王子市千人町3-3-3
電話/042-668-9958
営業時間/11:00〜14:30・18:00〜22:00
定休/Lunch 月 Dinner 月火金日

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