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高円寺 はらいそ

思わず入りたくなるような外観

思わず入りたくなるような外観

高円寺といえば、たくさんの細い路地とそれらの道沿いに並び立つ様々なお店やたくさんの商店街がある、いろんな文化の入り混じった活気のある街という印象がありますが、その中でも特に「面白い呑み屋が多い」というイメージが強いように感じます。

今回お邪魔した「はらいそ」さんは、そんな高円寺の路地に今年オープンした、新しい呑み屋さんです。
商店街を少し外れた細い路地を入ったところにあり、並びには歴史を感じさせる定食屋などがあり、向かいにはそれ以上に歴史を感じさせる銭湯がある、面白い立地です。

外観・内観ともに木材の質感を活かした造りで、
まるで昔からその場所にあったかのような、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
店内はL字のカウンターとテーブル席があり、様々なお酒とたくさんの日替わりおつまみが楽しめるようになっており、初めてお邪魔したにも関わらずついつい長居してしまいそうな、とても居心地の良い空間でした。

このお店は、店主の近藤さんが大工経験のあるご友人と一緒にDIYでお作りになったそうなのですが、お店に伺った日にちょうどそのご友人の方も「はらいそ」にいらしてて、お二人からこのお店が出来上がるまでのいろいろなお話を伺うことが出来ました!

オーナーのご家族。

オーナーのご家族。

ーーこちらの建物自体はかなり古いもののように感じるのですが、近藤さん達がお店を作り始める前はどのような状態だったんでしょうか?

僕が店をやるためにこの場所を借りる前までは、44年くらいやってた中華料理屋さんがあったんです。
その中華料理屋さんが商売を始める前からこの建物はあって、建物自体は築60年以上の物件です。
大通りから外れていることや、目の前が歴史のある銭湯(75年もやっている銭湯だそうです!)っていう立地が気に入って、この場所でお店をやることにしました。

創業75年の銭湯

創業75年の銭湯

ーー建物・設備共に相当年季の入ったものだったとは思われますが、改装はどのようにして進めていったのでしょうか?

まずは、床も天井もほぼ全部はがして、真っさらな状態にしてから始めました。
前から残っているのは、入り口側の扉の一部とカウンター上の下がり部材くらいで、それ以外は全て作り直しています。

床は元々あったクッションフロアをはぎ取って、下地のコンクリートをむき出しにして、
そこにベニヤ板を敷き、その上から床材としてスギの板を張ってあります。杉材にはステインのような仕上がりになるものを塗布してあります。ステインを準備するつもりだったのですが、ステインそのものは今の主流ではないようで、あまり見つけられませんでした。

配管とかも色々作り直してあります。以前は排水が床に垂れ流しの状態だったのですが、
水道屋さんと話をして配水管を作り直したり、給湯器の配管を壁の中にしたりと、色々とやってあります。

古い物件なんで、水漏れや雨漏りなんかもありました。夏場の台風の時期なんかは、そういった被害に見舞われましたんで、業者に頼んで瓦をはがして修理してもらったりしました。
トイレは元々は和式の便器があったのですが、それはバールでバラバラに壊して、
ここも下地から全部作り直してあります。トイレのドアの位置を少し変えてトイレの空間を少し広げて、手洗い用のスペースなどをしっかりと確保しました。トイレのドアは両側を切り落として古材とつなぎ合わせたりして作り変えてあります。

築60年以上の建物が生まれ変わりました。

築60年以上の建物が生まれ変わりました。

手作りの可愛らしい看板

手作りの可愛らしい看板

ーー大がかりな改修だったようですが、工期はどれくらいかかったんじしょうか?それと、資材の調達などについても聞かせてください。

他にも気に入っていた物件などもあり、お店をやるのにいい場所を決めるまでには時間がかかりましたが、
この場所でやると決めて工事に入ってからは、約2ヶ月で完成させました。

資材は、近場だと島忠やオリンピックなどのホームセンターがあったのですが、
そちらでは今回使いたいものが見つけられなかったため、最初に昭島のホームセンターに車で買い出しに行きました。しかし、車での仕入れは結構面倒で、今後自分たちで工事を進めて行くことを考えた上で、近所にある材木屋さんにいってみることにしました。調べてみたら、自転車で5分くらいの場所に材木屋さんがあるのが分かったので、直接交渉に行ってみました。

業者相手に仕事をする場合が多いからか、相手にしてくれない材木屋さんもありましたが、運良く相談に乗ってくれる材木屋さんが見つかりました。材木も普通のキレイな材木ではなく、古く使い古されたような雰囲気の材木が欲しかったため、売り物の材木が立てかけてある台になっている木を譲ってもらいました。

こういった古材は店によってはすごく高価になってしまう場合もあるんですが、今回お世話になった材木屋さんは、格安で販売してくれた上、普通の人では運転できないような高円寺の細い路地を通り、車で店前まで運んできてくれました。

カウンターなどに使っているヒノキ材も地図で調べたヒノキ材の専門店で購入しました。通常だとヒノキ材はかなり高価なんですが、そのお店の外に立てかけてあった野晒しの売り物じゃないヒノキを安く譲ってもらいました。ベルトサンダーで表面を削って、チークオイルを塗布するなどの加工をしました。古い材なので、カンナの跡などが残っていていい感じの雰囲気が出てるんです。

設計図です。

設計図です。

ーーシンクや厨房器具や便器なども1から揃える必要があったかと思いますが、どのように調達したのでしょうか?

実は、それらの器材に関しては、お店を開くにあたって新しく購入したものばかりではなく、
人から譲ってもらったものも結構あるんです。

キッチンにある大きな業務用冷蔵庫は、時々行く飲み屋で会った人に今度お店をやるって話をしてたら、
じゃあ冷蔵庫あげるから使っていいよ、と頂いたものなんです。あまりにも巨大だったので、冷蔵庫を持ち出すのに5人がかりで取りかかりましたが、途中で腰を痛める人間が続出し、2人だけで運ばなければならないという場面もありました。

シンクや便器、キッチンの手洗いなども、閉店して解体している店から運良く譲ってもらうことが出来たんです。店内の照明のうちのいくつかも頂き物だったりします。

元々コンクリ−トだった床も張りました。

元々コンクリ−トだった床も張りました。

 

カウンターはやはり木が良いですよね。

カウンターはやはり木が良いですよね。

ーーこのような形のお店を作るにあたって、最初から「この形に作る」といったイメージなどはあったのでしょうか?

お店を作り始める前から、今のような形に仕上げるイメージは出来ていましたよ。
以前は小上がりだった席をつぶして、現在のようなテーブル席にし、カウンターは元々あった場所から少しずらして作り直してあるんです。

平面の図面は起こしておきましたが、立体構造物に関しては行き当たりばったりで作っている部分も多いです。元々水平のとれていない部材なんかも結構あるんですが、直さずそのナナメっぷりを利用した棚を作ってみたりしました。

ただ、天井には少し難儀しました。天井は元の部材をはがしてからベニヤ板を張って塗装してあるんですが、僕としては「塗装してから天井に張る」つもりだったのですが、友人が塗装前にさっさと天井に板を張りつけてしまったので、一日中脚立に乗って上を向いて塗装をすることになってしまったんです。首とか肩とか痛くなって大変でしたよ。笑

高さが違う棚ですが違和感ありません。

高さが違う棚ですが違和感ありません。

針葉樹に塗装した木の目がすっごくかっこいいです。

針葉樹に塗装した木の目がすっごくかっこいいです。

アンティークのミシン台が机になっています。

アンティークのミシン台が机になっています。

ーー最後に、これからDIYでお部屋作りや店作りなどを考えてる人たちに、何かアドバイスなどを頂いてもいいですか?

業者に頼めば完成まで時間がかからないしキレイに仕上がるかもしれませんが、
自分の意図をしっかり伝えることが難しく、意思の疎通の面で色々な不都合が出てきます。

しかし自分で作るのであれば、確かに難しいことは出来なくなってしまいますが、
自分で手を入れたそれぞれの場所に愛着が湧くし、その時に上手くいかなくても、そこから満足いくまで作り直してもいいんです。技術的に劣っていたとしても、そこがDIYで作ることの良いところだと思います。

あとは、こういった大工仕事が得意な友達を見つけるってのも一つの手ですよ。笑

お通しは自分で割るマカダミアンナッツ。これが本当に美味でした。

お通しは自分で割るマカダミアンナッツ。これが本当に美味でした。

マスターオリジナルのおつまみも美味しいですよ。

マスターオリジナルのおつまみも美味しいですよ。

はらいそ
東京都杉並区高円寺北3-33-7
営業時間/17:00頃~

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